発表練習の打ち合わせをする生徒ら=大分市芳河原台の大分工業高
【大分】SDGs(持続可能な開発目標)をテーマに大分市の大分工業高3年生8人が風力発電用の小型風車を作っている。学校の開校を祝う日(11月6日)に、風力で発電して再生エネの可能性を探る。今月18日にはSDGsの取り組みを発表する高校生の全国大会にオンラインで出場。「大分からSDGsを広めたい」と意気込んでいる。
課題研究授業で、テレビ放映したNHKスペシャル「2030未来への分岐点」を視聴した。地球温暖化やプラスチック汚染の現状を学んだ。調べたところ、大分市の平均気温は1世紀ほど前より1・75度上昇していることを知った。195の国と地域が参加する、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の「1・5℃特別報告書」によると、約0・5度の地球温暖化が起こった期間(20年間)中、極端に気温が上昇、降水量が増えるなどの影響があったという。
早速、再生エネを生み出す風車作りに着手。風が弱くても発電できる垂直軸型を選んだ。一般的なプロペラ型風車(水平軸型風車)に比べ、風が一定方向に吹かなくても発電ができる。騒音が少なく、コストも抑えられるという。高さは約1・2メートル。羽根は合成樹脂のポリプロピレン、軸はステンレス製とした。
インターネットで専門家を探し、静岡県の元エンジニアの男性らに作り方を聞いた。電気系統は、電子機器システム開発の「デンケン」(由布市)が助言している。
高校生SDGsコンテスト(日本経済新聞社主催)に出場する、代表の高安温翔(はると)さん(18)は「取り組みに協力してくれた人たちに感謝して発表に臨みたい」、高橋良太さん(18)は「自分たちの活動で少しでも周囲の考え方を変えたい」と話した。
引用:大分合同新聞