かぎ針1 本でフィリピンの女性たちの未来を切り拓く!
スルシィは創業以来、フィリピン女性の雇用機会の創出と、経済的自立の支援を行うとともに、
環境負荷の少ない素材を用いたエシカルなバッグを制作しています。
スルシィSDGs の取り組み動画
SDGsは2015 年9 月に国連で開かれたサミットで決められた、国際社会共通の目標です。
「誰ひとり取り残さない」ことを目指し、先進国と途上国が一丸となって達成すべき17 の目標から構成されています。
スルシィでは特に、3つの項目に力を入れて取り組んでいます。
1「貧困をなくそう」
フィリピン・セブ島のくらし
途上国の多くがそうであるように、フィリピンでも貧富の差が激しく、働きたくても働き口がないのが現状です。 電気やガスのない生活をしている人も多く、働き者の女性たちは、 手作りのおやつや庭で採れた果物を売るなどして家計を助けています。
- 取り組み01編み子さんたちの生活改善スルシィは現地での生産を絶やさず、また2週間に1度の給料日を厳守しています。 2、3ヶ月に一度は現地を訪れ、スタッフの教育や編み子さんの技術指導を行い、 彼女たちとの信頼関係を築いています。 こうしたフェアトレードの取り組みにより、編み子さんたちの生活も年々改善されています。編み子さんの声
- ・今は電気代の心配がなくなった!
- ・材木を買えたから家の増築ができる!
- ・子供の制服が買えて良かった!
- ・持病の薬代の心配をしないで済むので安心!
- ・大きく育てて売るために子豚を購入しました!
- 取り組み02刑務所内での職業訓練工房のあるカルカル市の刑務所内でも、スルシィのスタッフが編み物の技術指導をし、 収監されている女性たちがバッグを制作しています。工賃は刑務所内から子供たちの元へ送金しています。
スルシィの未来改革
5「ジェンダー平等を実現しよう」
女性のエンパワーメント
女性が働き収入を得ると、子どもの教育に目が届くようになります。
ある編み子さんは、スルシィで働く前はハウスキーパーをしていました。
1ヶ月180時間、ほぼ休みなく働いて2,500ペソ(約5,500円)を受け取っていましたが、現在はスルシィで月60時間働いて4,000ペソ(約8,800円)の収入を得ています。
時給換算で4倍以上の収入を得られるようになりました。
編み子さんの前職と今(時給比較)
- Lydiaの場合前職ハウスキーパー
1ヶ月26日労働 180時間2,500ペソ(約5,500円)スルシィ1ヶ月60時間(バッグ8ケ)4,000ペソ(約8,800円)486%UP - Claritaの場合前職ヘルスセンターでのアルバイト
1ヶ月8回40時間1,400ペソ(約3,100円)スルシィ1ヶ月48時間(バッグ6ケ)3,000ペソ(約6,600円)180%UP - Raquelの場合前職学校の売店でスナック販売
1ヶ月26日労働 156時間2,600ペソ(約5,700円)スルシィ1ヶ月60時間(バッグ8ケ)4,000ペソ(約8,800円)400%UP
※上記は時給換算です。
12「つくる責任、つかう責任」
素材の調達
スルシィのバッグに使用されているラフィアは、天然のラフィア椰子の繊維を糸状にしたものです。
ラフィア椰子 は、フィリピンでは主にボホール島に群生しており、ラフィア糸として活用されなければ枯れて生を終え、土に還ってしまうものです。
スルシィがラフィア糸を継続的に買い支えることで、ラフィア糸の生産者の雇用も生んでいます。
また、スルシィではラフィアの端糸もモティーフ編みなどに使用し、極力廃棄物を出さないように努めています。
ラフィア糸ができるまで動画
ラフィア糸ができるまで
- ラフィア椰子から幹を採取する
- 幹を縦に薄く裂く
- 裂いた幹を櫛で何本もの糸状にする
- 糸状になったものを1日天日に干す
- 1本1本つなぎ長い糸にする
- 糸を巻いて完成です
バッグの修理
商品を末長くお使いいただくために、バッグの修理を承っています。 また、年月とともに変化する天然素材ならではの風合いを楽しむことや、 長く使っていただくためのお手入れポイン トなどもお客さまにお伝えしています。
バッグの修理について
ラフィアについて
今後の取り組みFurther action
SDGsの課題解決への取り組みが認められ、2019 年 3 月、国連のビジネス行動要請(BCtA)※ に加盟しました。
世界で約 230 社目、日本では 12 社目に加盟の承認を受け、
創業 10 年未満の小規模企業としては初めての加盟となりました。
フィリピンの女性に編み物の技術指導を通した雇用機会の創出 | 国連開発計画(UNDP)BCtA Welcome Letter(5/3/2021)
- 2020 年 2 月、マニラの国連オフィスにて
- 国連オフィスにてスピーチ
※ビジネス行動要請(Business Call to Action:BCtA)
国連開発計画(UNDP)、オランダ外務省、スウェーデン国際開発協力庁(Sida)、スイス開発協力庁 、 英国国際開発省 ( D F I D )、米国国際開発庁 ( U S A I D ) が協働し 、S D G sの達成を目的に 、 民間企業による、商業的な成功と開発への貢献を両立するインクルーシブビジネスモデルの開発促進、支援をしています。
スルシィは持続可能な事業を通じ、環境、貧困などの社会的課題の解決へ、 一歩一歩邁進していきたいと考えています。 今後も編み子さんの雇用を継続的に増やし、生活の質の向上と地域の活性化、 そして女性の自立に貢献していきます。
引用: スルシィ